横須賀ベース

ヨコスカ

横須賀の地元の人たちは、横須賀米軍基地のことをベースと呼びます。英語で軍施設、基地は「Base(ベース)」。そう、横須賀の人々にとっては、英語で基地と言うことの方が当たり前になっています。今回は、横須賀の文化と深く関わりのある米軍基地、横須賀ベースについてのおはなしを。

歴史と役割

江戸幕府による横須賀製鉄所をもとに作られた横須賀造船所が、20世紀初頭、海軍の軍需品製造を司る横須賀海軍工廠(こうしょう)となり、終戦後、連合国軍の一国であるアメリカに接収され、現在もなお、アメリカ海軍横須賀基地、通称・横須賀ベースとなっています。

アメリカ海軍にとって、この横須賀ベースはなくてはならない存在です。というのも、この基地内には、大型艦専用のドックがあり、艦艇の点検、修理整備業務が行われています。(このドックについては、また詳しくおはなししたいとおもっています)もし、横須賀基地がなければ、往復に1ヶ月以上は要するハワイやアメリカ本土にある基地までいき、修理整備を行わなければなりません。そのため、横須賀ベースは、施設、人員ともに優秀な整備能力を誇っています。また、整備機能に加えて、中国、北朝鮮などの対アジア諸国、ロシア、中東へ至る地域の戦略にも、重要な役割を担っています。

横須賀ベース

ヴェルニー公園からのぞむ横須賀ベース

スカっ子の器量と異国文化

戦後、旧日本海軍施設が横須賀ベースにとって代わってからというもの、横須賀のまちでは、アメリカ兵士や米軍関係者の姿が日常の景色となりました。横須賀ベース最寄りの繁華街であるどぶ板商店街にはアメリカ兵士を顧客とするバーや飲食店はもちろん、ミリタリーショップやアメカジショップなどさまざまな店が軒を連ねています。

どぶ板商店街にて

横須賀どぶ板商店街DZlwirNVwAErX_1.jpg 横須賀どぶ板商店街

今や世界的なファッションアイテムでもある「スカジャン」も、横須賀に駐在したアメリカ兵士がどぶ板にある刺繍店にオーダーメイドで作ったのがはじまりでした。横須賀のご当地グルメ「ヨコスカネイビーバーガー」は、2008年、横須賀ベースが横須賀市に伝統的なハンバーガーの製法を提供したのが発端で、いまや海軍カレーとならぶ名物グルメとなっています。

横須賀どぶ板商店街

身近な友人や親戚が米軍基地との繋がりがあり、基地の中で仕事をしている地元住人も少なくありません。英語を勉強したくて、将来は海外に行きたくて、まずは基地内やどぶ板商店街でバイトをするなんてはなしもよく耳にします。基地内で働く人から、日本国内で売られていないような食品やスナック菓子、日用品(衛生品や消耗品)などを入手することもしばしば。日常の中に、当たり前のようにアメリカ文化が存在してます。

考えれば、横須賀の人々は昔から、ベースがそこにあることでもたらされるアメリカ兵士たちとの関わりや彼らが運んでくるアメリカ=異国文化を、付かず離れずうまく受け入れ、そして付き合ってきたように思います。往々にしてある横須賀人=スカっ子の器の大きさ、というとよく聞こえてしまいますが、親しみやすさや開放的な性分がそうさせているのかもしれません。日米の要素が融合しているスカジャンを生み出せたのも、そんな素地の賜物のような気がします。

フレンドシップ

毎年夏に横須賀ベースが一般開放され大勢の人々が集います。その名も「ヨコスカフレンドシップデー」。毎年恒例のこのイベント、”フェンスの向こうはアメリカ”である基地の中に入ることが出来るだけでなく、屋台やフードコート等でBBQやピザなど本場のアメリカンフードを味わえ、ショーやゲーム等により文化に触れることも出来る機会となっています。一日アメリカに行った気分すらしてしまうイベントは、横須賀のまちと横須賀ベースとのフレンドシップを育んできたイベントでもあるのです。

実は他にも、年間を通してさまざまな横須賀ベース関連イベントが催されているんです。なかでも極めつけなのが、もうすぐ(10月28日)開催予定の「横須賀神輿パレード」です。スカっ子は言わずと知れた大の祭り好き、筋金入りの神輿好きです。その祭りの象徴でもある御神輿や山車が、祭り囃子を響かせながら市内各所から集結し、パレードするこの「よこすかみこしパレード」。なんと、神輿が横須賀ベースのゲートをくぐり、ベース内を練り歩いてしまうのです。想像できますか?アメリカのなかで響く祭り囃子と神輿の担ぎ手の威勢のいいかけ声を!こんなことを考えてやってのけてしまうのも、器が大きくて勢いのあるスカっ子の性分、なのかもしれません。

イベント詳細リンク:横須賀観光情報【ここはヨコスカ】

横須賀神輿パレード横須賀神輿パレード

横須賀のまちに生まれて

横須賀ベースがあることや商店街を往来するアメリカ兵士の姿は、スカッ子にとってはあまりにも日常です。擦れ違いに聞こえてくる会話が英語だったり、店の看板が英語だったり(だからといって英語がわかるか、となるとそれはまた別のはなし)、ドルの換金が比較的簡単に出来たり、日本ではあまり知られていないスナックが好物だったり。横須賀の独特な文化を形成するうえで、横須賀ベースの存在はとても大きいのは事実です。そして、横須賀だからこそある日米の友好の形があるようにも思います。

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